好きの話。

大人になると好きでもない相手に好きですと告白するのは簡単になったように思う。もちろんするしないの話であれば、しないのだが(する意味もない)できるできないの話であればできるだろう。

 

一方だからこそ、大人になると好きと言われたがそれを真っ直ぐ受け止められない、本心かわからない。。どうしよう?と、困惑することも出てくるだろう。

好きだと伝える事も相手がどうとらえるかによって全てが決すると言っても過言ではない。フランスの哲学者ジャック・デリダ先生が主張した読み手中心主義という考え方がある(らしい)

まぁ誰かがある事を言ったとして、その真意なんて本人にしか分からんし、受け手がそれを好きなように解釈したらいんじゃね?それが真理じゃね?て考え方なのだけど、うん、ほんまそれな。である。

 

よって愛の告白も受け手がどう感じたかで全てが決まるのである。

中には本心の告白じゃなくても一緒にいれさえすればいいわ!という考え方の人もいるのだが、やはり多くの人は告白されたならその言葉が本心からなのか、私のどこが好きなの?を重視する。

 

そこで告白の伝わり方について考えたのが4つのパターンに分けられるとたつぼんは思う。

便宜上男のA君が女のBちゃんに告白したという前提で考える。

 

パターン1

A君は本心で告白し、Bちゃんも本心からの告白であると受け止めた。

パターン2

A君は本心で告白したが、BちゃんはA君は嘘をついてる感じた。

パターン3

A君は嘘の気持ちで告白したが、Bちゃんは本心からの告白であると感じた。

パターン4

A君は嘘の気持ちで告白し、Bちゃんも嘘の告白であると気付いた。

 

まあこの4つになるわけだが、ぶっちゃけパターン1以外は悲しい結末になりそうである。

だからこそ、本心はきちんと本心であると伝わるようにしなくてはならない。(そして、嘘の告白なんてしてはいけない)

 

そして、本心であると伝えるためにちょっと高いお店を予約してみたり、普段の態度から好きをさりげなく伝えてみたり、優しくしたりするわけである。

まず本心からの、好きであると伝わらないとお話にすらならない。

 

さて、努力の甲斐があり本心であることは伝わった。では次の問題は、じゃあどこが好きなん?である。

多くの場合は男なんてのは、顔が可愛いとかおっぱいがでかいとか、ちょっと優しくされたからで、好きになる。

もちろんそれも本心だ。本心なんだけど、女性陣からしたらちょっとそれはねえ~である。要は希少性が低い。顔の可愛い人やおっぱいのでかい人や親切な人なんて私以外にも山ほどおるがな。Fカップの私だけど、Gカップの人おったらそっちの方がええんやろがい!なのだ。

 

だから、僕らは僕らの好きを試されている。

まなみちゃん(仮名)!好きです!

 

ふーん?で?どこが好きなの?私のなにを知ってるの?

 

なのだ。

 

私のいい所だけ見て勝手に好きになられて、変なポエム書かれたり、謎のデートプランを押し付けられたらたまったもんじゃねえ。だから、好きと告白されても、そしてそれが本心だとしても、何を知ってるの?何を見ての好き?と好きの深さを考える。

 

DQNカップルが、俺はこいつを一生大切にする!他の女のからみいらん卍とか言うけど3ヶ月で浮気するやん。

好きが浅い!!そして、自分の本質が浅い好きしか見い出せないカス野郎である事に気付いてない。

うわー気づいて。周りから見たらすぐ分かるから。笑

 

俺達はどうせ80歳くらいで死ぬ。時給900円のバイトも時給100000円のカリスマ経営者も時間だけは有限。じゃあそんなクソ浅いこと言う奴と関わりたくねえ、時間の無駄。と、そうなる訳だ。

 

もちろんお付き合いをする前の段階で全てを知ることはできない。

 

全ては分からないが、あなたを見て、知って、いい所はここで悪いところはここで、でもそれは見方を変えれば長所は短所に、短所は長所にもなる。それも分かってます。

でも、そのそーゆーとこひっくるめてお付き合いしてもっと知りたいです。あなたの本質が100として、多分知ってるのは30か40くらいです。でも、その30にどうしようもなく惹かれています。残りの70を知って嫌いになることもあるかもしれません。それはとても失礼な事かも知れません。でも多分残りの70を知ってもっと好きになると思います。

そのためのお付き合いする時間を俺にください。

 

これは本心からの言葉です。

 

ぶっちゃけこれが完全に伝われば振られる事なんてないと思う。もちろん生理的に無理なほど不潔とかそーゆー例外は除くが。

 

出会う。話をする。そして相手の事を少しずつ知っていく。少し知った段階で相手の本質を少しずつ理解する。全ては知らないが、この相手は限られた人生の時間を費やしてでも知る価値のある相手であると感じる。これが好きの正体ではなかろうか?

そして好きだと伝える。それが本心であると伝える努力をする。

 

相手も同じ気持ちならお付き合いに進む。

 

お付き合いをして、さらにお互いの理解は進む。そこで深まるか、やっぱり違うなあと思うか。それは2人次第だけれども。

 

そのまま深まれば結婚したりする。

 

もちろん現実はタイミングや世間体てのがあったりもして気持ち以外の要素も絡み合ってくるのだが。

 

まぁ愛ってのはそんなようなもんじゃねえかなと俺は思う。

 

好き至る過程が大切で、それは相手のことを理解し、もっと知りたいという気持ちを伝えること。それが好きの正体である。

 

そしてそれを本心であるときちんと伝える。

 

シンプルだけど大切なのはそれだけだろう。

 

だから相手の本質を知るせっかくの機会をたった1回のセックスで終わらせるなんて勿体ない。

 

誠実ぶるつもりもないが、まぁそんな風に考えて生きてるから、普段俺がTwitterとかで言ってる事も少しは納得できないか?

 

だが、

ここまで分かっててもやはり好きを本心だと伝えるのは難しい。

 

例えば仕事が忙しい女の子がいたとする。

その女の子は仕事が自分の自己実現の手段であり、とても大切であると感じている。

その事を俺は理解している。

 

じゃあなんて言えばいい?

そーゆー仕事に対する姿勢や考え方、または人生をどう生きたいか。。そんな考え方に惹かれてる。

でも仕事が大切だろ?仕事を大切にしてる君をもっと知りたい。その本質はどこから来てるのか?惹かれてる。真面目に生き、逃げない考え方が好き。応援したい。

 

だからこそ、重荷にはなれない。知りたい、好きだ、なんて言えない。

 

でも、俺も人間だ。そーゆー気持ちは伝えたいがやはり、それが本心だと伝えたいが、迷いがあるとやはりきちんと伝わらない。

 

これは例え話だが、こーゆー事はよくある。

相手の事を尊重して本心が言えない。ワガママがいえない。

だから察して欲しいと願うが、相手の察しの良さを期待するのも甘えだ。

 

だから好きになっても言えない事がよくある。

 

冒頭に言ったように、大人になって(適当に)好きだと言うのはとても簡単な事になったように思う。

 

でも反面、それを本心から、少し自分のワガママを言っていいのなら、好きだからもっとあなたを知りたいですを言えなくなってしまった。

 

たから、本心から遠いところで話をする事が増えた。無益な人間関係を円滑に進める技術だけはいっぱい身に付けてしまった。我慢できることが増えた。本心を隠すことがうまくなった。

 

そして結果傷つく事にも慣れた、慣れたというか程々の所で引いてるから傷が浅い。

 

ってすげえ虚しいよなー。

 

だから、次は不器用でもワガママでも駆け引きなしで真っ直ぐいこうと思っている。

 

さて、どうしたらうまく伝わるものか。

 

分からないことや想像の及ばない事なんてほとんどなくなった。

 

その結果、何も分からなくなっちゃったかな。

 

けど、その気持ちを大切にしたい。

 

 

それは、本心だと思う。